Einstein Discoveryのワークショップに行ってきた話
11月某日、SFDC JPタワーにて行われた、Einstein Discoveryのパートナー企業向けワークショップに参加してきました。
具体的にどこまでお話していいかわからないので、個人的な雑感をば!
アジェンダはこんな感じ
- Einstein Analytics 製品アップデートについて
- Einstein Discovery 紹介 + ハンズオンセミナー
- Einstein Discovery ユースケースを考えるグループワーク
Einstein Analytics 製品アップデートについて
Einstein AnalyticsとEinstein Discoveryはこれまで別々の製品でしたが、ライセンス体系、UI、そしてなんとデータセンターが一体化しました。(お値段なんと!みたいな話もあって、驚きも大きかったです。)
現在、BIとAIは多くの場合別物です。分析 と 予測・提案 は似たようで全然異なるものなのです。 しかし今後は、BIにAIが搭載される世の中になっていくでしょう。以下のような記事がありました。
ある程度あたりがついている分析の深堀りをするにあたっては、人間(BI)が得意とする領域かもしれません。
しかし、属性値の多い膨大なデータを分析するにあたっては、様々な分析モデルを搭載したコンピュータ(AI)が得意とする領域です。先入観なしに重み付けを行ってくれるため、気づきを与えてくれるという期待もあります。
JIMTOF2018での山田誠二氏の特別公演でも、「人間が得意とする領域とAIが得意とする領域がある。お互いを補い合う調度いい関係を探っていくべき。」というお話があり、その通りだと感じました。
技術の進歩によってコンピュータの活躍は増すばかりですが、人間がいなくなるような現場は実はほとんどないでしょう。
話が脱線しましたが、BIとAIは領域わけをした上で一体化するでしょうということです。
Salesforce関係のBIと言えば、MortionBoardも有名ですね。
MortionBoardも、AIプラットフォームとの提携を発表していました。
今後、このような動きは活発化していくと言えます。
Einstein Discovery 紹介 + ハンズオンセミナー
今のお仕事でEinstein Analytics関係のことでお世話になっているK様が登壇されていました。
最初に、Einstein Discoveryを扱うプロジェクトマネジメントについてのお話。
ユースケース選定、データ準備、モデル構築、モデル展開の4つがプロジェクトの肝となります。
なんでもできる魔法の杖ではないので、期待値コントロールが大事になっていくとのこと。
データが揃っていなければ、分析や予測はできません。長期間かけてデータを食わせて結果が出なかったのでは痛手になってしまうので、比較的短期間で用意できるものからはじめるのもいいかもしれません。一番大事なのは、ゴールと所持データをしっかりと見極め認識を合わせつつプロジェクトを進めることでしょうか。
Discoveryで気づきや提案を受けた後は、ストーリーをAnalyticsに返し、さらに深堀りしていくという使い方も想定されているそうです。
きっちり揃った膨大なデータでEinsteinを活用していくのは、気持ち良さそうですね。やりたい。
で、ハンズオン。
2018年10月にリリースされたWinter’19によってUIも統合されたAnalyticsとDiscoveryですが、Developer Edition環境だとまだ統合されていません。予定もまだわからないそうです。早く触りたい〜
Discoveryの触り方は、かなりシンプル。
データセットを投入して、分析に使用する項目を設定して、最大化or最小化する基準値を設定して、ストーリーを作成するボタンを押すだけ。
少しの設定なら、クリックベースでいじれちゃいます。わずかながら、極端な値を切り捨てるなどをして精度の調整も可能です。
ストーリー作成直前の設定画面はこんな感じ。UIは統合前なので少し変わってるかも。
初心者の方はまずはTrailheadを触ってみましょう。
→Einstein Discovery でのインサイトの取得
できたストーリーはこんな感じ。
簡単に使えるAIってまさにこんな感じなのでしょうか。すごい。
画像では1つのインサイトが表示されていますが、下にいくつものインサイトが連なっています。
ストーリーを自分なりに説明すると、Discoveryでとあるデータセットのとある基準値を最大化or最小化するために多角的に分析した結果のインサイト群です。もっと簡単にいうと、AI(Discovery)にデータを投入して帰ってきた結果です。
例えば、「このジャンルの商品を売るときはチラシ広告をWeb広告にすると、利益が○○%上がるよ!」みたいな提案を返してくれるんです。
Trailheadでは、ストーリーのことを以下のように説明しています。
ストーリーとは、論理的な流れがあり、関連セクションが含まれ、整理されたプレゼンテーションです。 (略) 根本原因や、今後予想されること、対処方法を理解するのにも役立ちます。 (略) さらに、ストーリーを調整して、自分にとって重要なことに焦点を置くことができます。ビジネスに関するチームの知識を活用して、どの推奨事項 (アクション可能なインサイト) を実行するかを選択できます。
上記の画像では、顧客満足度を最大化する、という目的でストーリーを作成しています。
画像右上で設定している内容を軽く紹介します。
「Einstein Insights about」
→目的に対し、どのようなインサイトを返すかを設定します。
「Related to」
→対象とする項目を選択します。
Einstein Insights about では5つの選択肢があるのですが、ハンズオンではそれぞれの機能を細かく解説してくださりました。それぞれがどんな役割を果たすのか、そのうち別記事でまとめたいと思います。
グループワークでは、4,5人で1チームとなってユースケースを考えました。
Analyticsだけではできなかったことという観点を加えるとなかなか難しかったですが、各班これまでの経験が生かされているような発表で面白かったです。マーケティングに視野を向けたユースケースが多い印象でしたので、こういうところはやはりCRMだなあと。
おわりに
以上ワークショップの話でした。12月のSWTTで大きく発表されるそうなので、是非行きたいなと思っています。